五箇荘出身の実業家、藤井善助(四代目)が収集した中国美術を展示している。屋上の木造の八角堂も収集品として北京から移築したもの。左右対称をあえてくずしたデザインが印象的。善助は島津製作所改組時(大正6年)、取締役を務め、孫の藤井善三郎(現・有鄰館名誉館長)さんも、長きにわたり島津製作所に勤務されていた。
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藤井斉成会有鄰館 |
島津製作所河原町別館
明治36年、ここに工場が建てられたが、大正8年には三条工場が建設され、さらに河原町通の拡幅により敷地が縮小したため、同地は事務所機能に充てられる。そして昭和2(1927)年、本社屋として建設されたのが現在の河原町別館である。武田五一が設計顧問を務め、武田の教え子である荒川義夫が設計を担当した。その昔、横地社長が午前は三条工場、午後は河原町本社(この建物の4階)で執務されたので、秘書課長だった私も、毎日三条と河原町を行き来した。 現在はレストラン・結婚式場となっている。
大丸百貨店社長だった下村正太郎の居宅。建物の様式“チューダー様式“に因んで「中道軒」という名がつけられていた。木の柱や梁を壁に露出させているのが特徴だ。下村がロンドンで目にしたチューダー様式の百貨店が気に入り、自らの邸宅のデザインに採用したとされる。 |
大丸ヴィラ |