3日後7月28日から入院、GC抗がん剤治療をすることになった。ゲムシタビンは「代謝拮抗薬」でがん細胞のDNAにゲムシタビンが取り込まれがん細胞の増殖を抑える。シスプラチンはプラチナを含む薬で「白金製剤」と呼ばれがん細胞のDNAと結合して増殖を抑えると説明を受けた。点滴で先ずゲムシタビンを翌日シスプラチン、1週間後にゲムシタビン、更に1週間後のゲムシタビンを点滴投与でワンクール。1週間開けて更にワンクール点滴投与した(4週間×2)。血中の白血球数と好中球数は減少したが説明のあった吐き気や脱毛などの副作用は何もなくて本当に効いているのかなと思え、抗がん剤の濃度を増やしたら効果が上がるのではと軽口をたたいたほどであった。GC抗がん剤治療は9月19日に完了退院。治療効果を見るために10月11日、尿管鏡・LRVを実施。手術担当の先生から前回同様に尿管と腎盂の腫瘍らしきところをレーザで焼灼、組織を摘出、同時に膀胱もTURBT手術で組織を摘出して病理検査に回した。その結果を見て主任教授が判断するので何とも言えないが感じでは前回LRVの時と余り変わらない。GC抗がん剤治療効果をWebで調べた論文発表では完治率15%、治療効果あり35%、効果なし50%だったのであまり期待できないなと思ってむしろ次の打つ手はどんなものになるのかと心配しながら11月7日、主任教授の受診。なんと病理検査の結果は尿管・腎盂の腫瘍は消滅。膀胱は摘出組織の場所を増やして再度病理検査をして判断したいが多分膀胱癌も消滅しているだろうと言われ奇跡が起こったと喜んだ(教授の話では腎盂癌・尿管癌が初期で小さく治療が早かったので完治したのだろう)。思い起こせば「がん」と診断されてからおよそ1年、入退院を10回繰り返し入院延べ日数96日の闘病であった。入院中、いろんな看護師や看護助手にお世話になったが一度もいやな感情は抱かなかった。仕事とは言え献身的な対応には本当に頭が下がる。今後は再発や転移が無いことを祈るだけである。