体験学習テーマ:プログラム概要
夢がふくらむ化学の力
- 狙い:
- プラスチックの成形法の一つである「発泡成型」を発泡性のスチロール・ビーズを使ったモデル実験により学習し、製品開発に関わる人の努力や思いを知るとともに,新しい技術やものづくりに関心を持ってもらう。
- 内容:
- 発泡性のスチロール・ビーズを蒸気加熱すると60倍にふくらむ様子を観察する。一次発泡(発泡を途中で抑えた)ビーズと鉄の重りを金型(2つの茶こし器を球形に重ねたもの)に入れ、更に蒸気をあてることで発泡スチロールのボールができる。中に入れた重りがボールの中心にないので、ボールは不自然に転がる「ゆらゆらボール」となる。
また、発泡スチロールに対する「生卵」の落下実験や発泡スチロール製カップと普通のプラスチック製カップにお湯を入れ、断熱性や保温性の違いを知り、それらの性質が生活に役立っていることを確かめる。
- 協力:
- 積水化学工業(株)・積水化成品工業(株)
夢がふくらむ化学の力
- 狙い:
- ブチラールというプラスチックの中間膜を2枚のガラス板の間にはさん作製される「合わせガラス」の安全性等の性能向上を体験する。さらに疑似合わせガラスの製作体験を通じて普段気の付かないところで役立っている製品の大切さを理解してもらう。
- 内容:
- 製品として使われる合わせガラスの上から直接鉄の球を落とす落球実験を通じ、ガラスが割れてもガラスがバラバラに飛び散らないという安全性の向上を確認し、中間膜の存在の重要性を知る。さらにブチラール中間膜の引張強度の実験を通じ、化学の力で生まれたモノの性能を知る。
またガラスの代わりに透明なプラスチックプレートを用いた疑似合わせガラスの作成を体験する。出来上がった疑似合わせガラスを用いて簡易万華鏡に加工する過程を体験する。
- 協力:
- 積水化学工業(株)
支援実績(件数)
2024年3月 現在
年度 | 夢が膨らむ化学の力 | 夢を守る化学の力 | ||
---|---|---|---|---|
支援回数 | 児童数 | 支援回数 | 児童数 | |
2024(予定) | 3 | 157 | 4 | 223 |
2023 | 2 | 247 | 5 | 103 |
2022 | 1 | 124 | 2 | 57 |
2021 | コロナ禍により活動中止 | |||
2020 | コロナ禍により活動中止 | |||
2019 | 11 | 788 | 6 | 402 |
2018 | 12 | 738 | 6 | 417 |
2017 | 12 | 818 | 6 | 486 |
2016 | 14 | 848 | 8 | 524 |
2015 | 13 | 944 | 9 | 529 |
2014 | 14 | 936 | 6 | 399 |
2013 | - | |||
2012 | 18 | 1014 | - | |
2011 | 9 | 712 | - |
体験学習の様子
京モノレンジャー
感謝状受領
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2020年度 京都市自治記念日に京 モノレンジャーが表彰されました。
令和2年度京都市自治記念式典表彰において京モノレンジャーが表彰されました。
当クラブの 畑 洋義 さん が対象となりました。
積水化学・積水化成品が京都市から感謝状を受賞しました。
京都市教育委員会に属する「京都まなびの街 生き方探究館」の開設10周年を記念して、当3S・SVCの活動を支援されている「積水化学・積水化成品」に感謝状がそうていされました。
「京都まなびの街 生き方探究館」は、産学公の連携、市民、地域ぐるみの下で、生き方探究教育(京都版「キャリア教育」)を推進する拠点として開設された体験型の学習施設です。
京 モノレンジャーの表彰(H30年度京都市自治記念日)
2018年10月15日、「本年度の京都市自治記念式典」が開催され,京都市政の推進に貢献された方々に、門川大作京都市長から表彰状が贈呈されました。
当クラブからは以下の3名の方が対象となりました。
- 金森 耕造 さん
- 浜田 道夫 さん
- 宮本 稔 さん
【表彰理由】
「京都モノづくりの殿堂・工房学習」事業の中で、ボランティア「京モノレンジャー」として子どもの学習活動を支援し、モノづくり体験を通じて、創造性と社会性を育成する生き方探究教育の推進に協力。
※市長表彰基準
登録から3年以上経過し,通算50回以上の活動がある者
<参考>
京都市は、明治22年以来続いた府知事直轄による市政、いわゆる「市制特例」の撤廃を実現し、市民自らの手による市長の選任と、市役所を開庁した明治31年10月15日から数えて、本年で117年を迎えます。当式典は、昭和33年に「自治記念日」と定めたこの日の意義を再認識し、自治の精神の更なる高揚を図り、私たちの愛するまち京都がこれからも飛躍・発展し続けるよう開催されるものです。
京 モノレンジャーに教育長感謝状が贈呈されました。
2018年01月29日、モノづくり学習支援員として活躍している京モノレンジャーに京都市教育長より感謝状をが授与されました。
今回当クラブメンバーからは次のお二人が選ばれました。
岡崎 英生 さん、 畑 洋義 さん
表彰対象:ボランティア登録時から1年以上かつ通算10回以上の活動をした者。
(基準日:平成29年9月1日現在)
京 モノレンジャーの表彰(H29年度京都市自治記念日)
2017年10月15日「平成29年度京都市自治記念式典」が開催され、京都市政の推進に貢献された方々に、門川大作京都市長から表彰状が贈呈されました。
当クラブメンバーの 青木 清和 さん 細川 誠也 さんが対象となりました。
【表彰理由】
「京都モノづくりの殿堂・工房学習」事業の中で、ボランティア「京モノレンジャー」として子どもの学習活動を支援し、モノづくり体験を通じて、創造性と社会性を育成する生き方探究教育の推進に協力。
※市長表彰基準
登録から3年以上経過し,通算50回以上の活動がある者
<参考>
京都市は、明治22年以来続いた府知事直轄による市政、いわゆる「市制特例」の撤廃を実現し、市民自らの手による市長の選任と、市役所を開庁した明治31年10月15日から数えて、本年で117年を迎えます。当式典は、昭和33年に「自治記念日」と定めたこの日の意義を再認識し、自治の精神の更なる高揚を図り、私たちの愛するまち京都がこれからも飛躍・発展し続けるよう開催されるものです。
京 モノレンジャーの表彰(H28年度京都市自治記念日)
2016年10月15日「平成28度京都市自治記念式典」が開催され,京都市政の推進に貢献された方々として、4名の「京モノレンジャー」に対して、門川大作京都市長から表彰状が贈呈されました。
当クラブメンバーの 内藤 眞典 さんが対象となりました。
<参考>
京都市は、明治22年以来続いた府知事直轄による市政、いわゆる「市制特例」の撤廃を実現し、市民自らの手による市長の選任と、市役所を開庁した明治31年10月15日から数えて、本年で117年を迎えます。当式典は、昭和33年に「自治記念日」と定めたこの日の意義を再認識し、自治の精神の更なる高揚を図り、私たちの愛するまち京都がこれからも飛躍・発展し続けるよう開催されるものです。
【表彰理由】
「京都モノづくりの殿堂・工房学習」事業の中で、ボランティア「京モノレンジャー」として子どもの学習活動を支援し、モノづくり体験を通じて、創造性と社会性を育成する生き方探究教育の推進に協力。
※市長表彰基準
登録から3年以上経過し,通算50回以上の活動がある者
京 モノレンジャーが感謝状受賞
2016年02月02日、モノづくり学習支援員として活躍している京(みやこ)モノレンジャーが京都市教育長より感謝状をが授与されました。
今年度は、当クラブメンバーからは 宮本 稔 さんが対象となりました。
京 モノレンジャーの表彰(H27年度京都市自治記念日)
2016年10月15日「平成27度京都市自治記念式典」が開催され、京都市政の推進に貢献された方々として、5名の「京モノレンジャー」に対して、門川大作京都市長から表彰状が贈呈されました。
当クラブメンバーの 千葉 憲雄 さんが対象となりました。
【表彰理由】
「京都モノづくりの殿堂・工房学習」事業の中で、ボランティア「京モノレンジャー」として子どもの学習活動を支援し、モノづくり体験を通じて、創造性と社会性を育成する生き方探究教育の推進に協力。
※市長表彰基準
登録から3年以上経過し,通算50回以上の活動がある者 (基準日:平成26年9月1日現在)
京 モノレンジャーの表彰
2015年02月03日、モノづくり学習支援員として活躍している京モノレンジャーが京都市教育長より感謝状をが授与されました。
今回当クラブメンバーからは次のお二人が選ばれました。
寺川 勝己 さん、森本 尚夫 さん
京 モノレンジャーが感謝状受賞
2014年1月24日、モノづくり学習支援員として活躍している京モノレンジャーが京都市教育長より感謝状をが授与されました。
当クラブからは以下の5名の方が対象となりました。
- 秋富 忠至 さん
- 金森 耕造 さん
- 内藤 眞典 さん
- 野村 茂 さん
- 浜田 道夫 さん
京 モノレンジャーに感謝状が贈られました。
2012年2月19日 第2回目の「モノづくり学習支援員 京モノレンジャー」表彰式が執り行われ、京都市教育委員会より感謝状が授与されました。
当クラブのメンバーからは次の5名が対象となりました。
- 紀野 利明 さん
- 千葉 憲雄 さん
- 細川 誠也 さん
- 清水 久孝 さん
- 青木 清和 さん
なお表彰の基準は以下の通りです。
ボランティア登録時から1年以上経過し,通算10回以上の活動がある者
学習支援手記
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化学関連テーマを企画
紀野 紀明2015年3月9日
京都まなびの街生き方探究館(京都市教育委員会)では子供たちのキャリア教育の一環として、2010年2月に、企業創業者の生き方やモノづくりへの情熱を紹介する「京都モノづくりの殿堂」とモノづくりの面白さを体得する「モノづくり工房」が開設されました。
ここでは、京都市立小学校を対象とした工房体験学習活動が行われており、当クラブも京都シニアベンチャークラブ連合会(KSVU)と連携して、京モノレンジャーとして本学習を支援しています。
この度、生き方探究館企画推進室から「現状は電気、機械関連のテーマが多く、化学関連のテーマをモノづくり工房の新メニューとして取り入れたい」との強い要望があり、2010年7月に第1回目の企画会議をスタートさせ、生き方探究館企画推進室と連携し下記3点に留意して、プラスチック関連テーマの企画検討を開始しました。
積水化学工業(株)および積水化成品工業(株)の協力を得てテーマを検討した結果、くらしの中で身近に使われ、実験した物を持ち帰れる、安全と言う点から「発泡スチロール」に絞り込み、具体的企画を行いました。発泡スチロール関連製品を生産・販売している積水化成品工業㈱に強力なご支援をいただき具体的なプログラム企画を行う事ができました。
一番苦労した点は「ゆらゆらボール」を作る方法です。ボール型の調査、偏芯付加用重りの固定方法、一次発泡ポリスチレン粒子の充填方法、スチーム加熱方法・条件等々、頭を悩ませながらアイデア発想と検証実験の繰り返しを行い一つ一つ課題を解決しながら完成させました。
工房体験学習実施前に当クラブメンバーの京モノレンジャーのサポーターとしてのリハーサルを行い、2011年6月21日に京都市立桃山東小学校4年生70名、また7月5日には京都市立大宮小学校4年生160名を対象に「夢がふくらむ化学の力」というテーマで実施しました。子どもたち・先生方ともに大好評で、アンケート結果でも「すごく楽しかった」が71.9%と非常に高い評価を頂き工房体験学習の新メニューに決定しました。後期もバージョンアップした内容で6小学校460名の小学生を対象に実施する予定です。
【学習内容】
原料ビーズに蒸気を加えると大きく膨らむ様子を観察する。発泡スチロール以外にも化学の力でいろいろな製品がつくられ、私たちの暮しを支えていることを知る。
発泡スチロールがどのように成形されるのかを考え、その性能を確かめる。
一次発泡ビーズを型(茶漉し)に充填し、蒸気を加えてボールに成形する工程を体験する。
以下の実験を通して、発泡スチロールの特性を知り、私たちのくらしのどのようなところで使われているかを考える。
- 卵落下衝撃吸収実験
- 氷水熱遮断実験
- 軽量体感実験
どのようにして製品がつくられるのかを調べ、一つの製品がたくさんの人の努力や協力でつくりだされていることを知る。
製品としてつくられるものが、自分たちの手元に届くまでの道筋をたどり、たくさんの人の努力や協力で社会やくらしの「便利」が支えられていることに気づく。
積水化学のOBが京都市の小学生に中間膜のすごさを伝えました
末松 幹敏2015年3月9日
2015年2月17日(火) 積水化学のOBで構成する「スリーエス・シニアベンチャークラブ(3S・SVC)」が、京都市の「京都まなびの街 生き方探求館」で、積水化学工業(株)が製造する中間膜を題材にしたプログラムを実施しました。
3S・SVCは、京都近郊に在住するOBのグループで、京都シニアベンチャ-クラブ連合会(KSVU)の傘下で京都市を拠点に活動しています。会員の経験・知識・技能を活用し、生甲斐をもって参画出来る活動を通じて社会に貢献すると共に、会員相互の研鑚、親睦を図ることを目的にしています。活動の柱は中小・ベンチャー企業の支援、京都の小学生の教育支援、鴨川清掃のボランティア活動等です。
3S・SVCは京都の小学生たちに「積水のモノづくり技術」を体験してもらおうと、2011年から積水化学・積水化成品の協力、支援を得て発泡スチロールをテーマにした「夢がふくらむ化学の力」を企画し、これまでに延43校、2,100名の子供たちに体験してもらい、好評を得て来ました。
今回のプログラムは「化学の力」シリーズの第2弾として、「夢を守る化学の力」のテーマ名で、積水化学の「中間膜」のすごさを体験してもらい、化学への興味をさらに高め、身近なところでみんなの安全、快適な生活に役立っていることを知ってもらうことを目的に、2年間かけて、積水化学中間膜事業部、京都まなびの街生き方探求館の職員の方々のご協力のもと、メンバー一丸となって構築しました。
初めの実施前には、プログラムの内容等を説明されたメインスピーカーの二宮先生、われわれスタッフ(モノレンジャー)も緊張していましたが、北区の小学校4年生の子どもたちが教室に入ってくると、雰囲気はガラッと明るくなり、みんなのモチベーションが一気に高揚しました。
【積水化学の紹介】
まずは、積水化学の紹介です。
「あったかハイム」 のTVコマーシャルを流すと、子どもたちも一緒に歌い始めてくれました。また、積水化学の京都研究所が「科捜研の女」のロケ地だと聞くと、多くの児童が「その番組を知っている!」と言って、積水化学に親近感をもってくれました。
【合わせガラスへの落球試験】
担任の先生に落球試験装置の上から鉄球を落としてもらいます。装置に取り付けた普通の板ガラスのでは大きな音を立てて板ガラスが割れました。次の合わせガラスに鉄球を落とした場合では、合わせガラスにはヒビが入りますが、鉄球がは合わせガラスの上に乗ったままで合わせガラスが鉄球を支えていました。
多くの子供たちは、「えー!」と驚いていましたが。中には「事故を起こしたクルマのガラスみたい」という児童もいました。
【中間膜の性能試験】
次は中間膜そのものを引っ張ったり、皺をつけたりして中間膜の感触を味わってもらってから、中間膜の強さの実験です。みんなが学習机の上に置いている塩化ビニルのフィルムと中間膜を同じ形状(ダンベル状)にしたものに、重りを吊るす実験です。
これは、積水化学OBの方々がとても苦労して条件を見つけ出した実験で、予定通り塩化ビニルがちぎれて、中間膜はしっかりと重さを受け止めた結果で、スタッフ一同もホッとしました。
このプログラムの特徴は、「キャリア教育」に重点を置いているところです。
- 積水化学という会社や化学という分野の仕事があることを知る
- モノづくりを体験する
- 働くことについて、いろいろな人の意見や考えを聞く
ということを盛り込んでいます。
模擬中間膜の作成体験学習
具体的なモノづくりとしては、プラスチックのシートを中間膜で貼り合せて「万華鏡」の作成を体験しました。しかも、体験学習の時間の関係上、自分たちが作ったものを他校の子どもたちに渡されるので、いいものを作る責任を感じながらつくってもらいました。
また今回は、積水化学・滋賀水口工場で働く3人の従業員の「仕事に対する思い」を語ったビデオを見てもらいました。
プログラムは、「みなさんは未来の大人。今、得意なこと、好きなこと、ちょっと苦手なことをがんばりましょう」というメッセージを送って終了しました。
子どもたちは中間膜のすごさを体験させてくれたモノづくり工房の支援者である京モノレンジャーに、大きな声で「ありがとうございました!」と挨拶をして、元気に帰っていきました。
3S・SVCのみなさま。このプログラムの開発から実施までご苦労様でした。その甲斐あって、子どもたちは目を輝かせて中間膜を体験していましたね。今後も、未来の大人たちにいろいろなことを体験させてあげてください。
【談話1:京都市教育委員会 二宮先生】
今まで何気なく見ていたモノが、まるで別のモノのように見える。それが、「気付き」であり、「感動」であり、「学び」の瞬間でもあります。「夢を守る化学の力」は、そのような「学び」の瞬間を子どもたちに提供するプログラムです。
普段、日常生活の中で中間膜の存在に気付くことはありません。ガラスに挟まれた中間膜は、可能な限り目立たないことが、その性能の一つだからです。子どもたちには、そんな中間膜の存在や性能について、体験を通して気付き、そこに込められた「モノづくりに携わる人たち」の思いや努力に感動し、自分の「これから」のために、何かを学んで欲しいと願っています。
このプログラムの開発や運営には、3S・SVCをはじめ、積水化学工業の皆さまに多大なご支援をいただいています。本当にありがとうございます。次代を担う子どもたちの「学び」のために、今後ともよろしくお願いいたします。
【談話2:3S・SVC 細川誠也さん】
積水化学の代表的製品として何を選ぶかに時間がかかりました。昭和22年7月に京都で長瀬産業の染料研究所を借り受けてまず最初に京都化学研究所を設立し、ここで当社の基礎となる製品開発研究が始まったことは意義が大きいと思いました。しかもここで酢酸ビニルやポリビニルアルコ-ルの研究が始まったことがポリビニルアセタ-ルに展開され、中間膜に結びついて行ったと考えられます。その意味では京都の子供たちへのモノづくりテ-マとして中間膜が相応しいと考えました。
また、プログラムを安全で、興味深いものにすることに苦心しました。いろいろな検討を重ねた結果、ポリカ-ボネート+中間膜+PETの3層ラミネ-トで透明なプレ-トを製作体験してもらい、三角反射筒を作って持ち帰り、各自で万華鏡にしてもらうことにしました。
キャリア教育のストーリーの基本骨格は京都市教育委員会の先生方に決めて頂いていますが、盛り込みたいことが多く、100分では時間が足りない状況です。今後更に改良を重ね、子どもたちにさらに満足してもらえるように改善してゆきたいと思っています。
本稿は著者(末松幹敏さん)が積水化学グループのCSRイントラネットに記載したものを転用しました。ただし、3S・SVCのWebサイト向けに一部変更しています。
中間膜で子供たちのモノづくり教育支援
細川 誠也2015年3月9日
京都市の小学校の子供たちを対象に、京都のモノづくりの伝統をより広く知ってもらおうと、京都市教育委員会は「京都まなびの街 生き方探究館」を立ち上げました。京都のモノづくりを担ってきた企業のOBが中心になり、京都シニアベンチャークラブ(KSVU)という組織を作り、そのメンバーが京モノレンジャーとして「京都まなびの街 生き方探究館」における子どもたちの学習を支援しています。当3S・SVCもKSVUのメンバーとして活動を続けています。
3S・SVCメンバーの出身企業である積水化学は創設時に京都化学研究所を設立し、行った中間膜原料の研究が積水化学の代表的製品・中間膜の開発に繋がったことから、これをテーマに選び、京都の小学生に“中間膜は京都生まれです”と誇らしげに説明する支援を2014年から行っています。
テーマ名は「夢を守る化学の力」で、中間膜の60分授業を積水化学の支援をうけて行っています。
子供たちは、落球試験で合わせガラスが割れても飛び散らないことに驚き、中韓膜の引張り試験で破断しないことで腰の強さを感じ、模擬合わせガラスの試作で、加熱ロールから出てくる合わせガラスの透明性に納得し、中韓膜のすごさを体感します。
最後は試作した模擬合わせガラスで子供たちが万華鏡を組み立て、覗いて大喜びします。持ち帰って分解し、独自の素子をいれてマイ万華鏡を再組立て出来るよう説明書を付けると、更に好奇心をあおり、モノづくりに一層興味を持ってもらえるようです。子供たちが苦労してモノづくりを完成させ、大喜びの笑顔を見ると、遣り甲斐を感じます。
発泡スチロールのテーマ「夢が膨らむ化学の力」を含め、これまでに約11,000人の子供たちの笑顔を見ました。