京都の 元気シニア の連合会が、あなたの経営を支援します。
2011年度の事業の活動報告
2011年度は各方面から様々なご支援やご協力を賜り、大変多くの事業に積極的に取り組み成果を上げました。以下にその結果の概要を報告いたします。
企業OB人材の活用に関する企画運営(財団法人 京都高度技術研究所からの受託事業)
1) 中小企業の経営課題について改善・解決の支援活動を行いました。
国の事業である中小企業支援ネットワーク強化事業に、当連合会は構成支援機関及び上級アドバイザーとして近畿経済産業局に登録するとともに、(財)京都高度技術研究所・経営支援部を巡回先支援機関として中小企業の相談に対応。中小企業の様々な経営課題について、KSVUに所属する企業OBをはじめ新現役データーベース登録の企業OBを活用し改善、解決のための支援を行いました。
<支援件数>
総相談件数 | 43 件 | |
窓口相談 | 当連合会または経営支援部窓口に来所され、相談対応し解決した案件 | 26 件 |
支援マッチング | 企業OB等により支援を実施した案件 | 17 件 |
<支援マッチングした案件の一例>
支援先企業 | 支援内容 | 支援者 | |
---|---|---|---|
S社 | 樹脂発泡体等の製造 | 樹脂の発泡に関する生産工程の改善 | KSVUのメンバー4名によるチーム活動として支援(1年間) |
F社 | プリント基板実装加工 | 新規事業のフォークリフト用電池充電器の品質改善 | KSVUのメンバーによる技術指導 |
B社 | 経営コンサルタント | 商標登録支援 | KSVU知財研究会メンバーによる申請指導 |
W社 | 皮革製ラベルの製造 | 皮革加工屑の再利用による人工皮革ラベルの開発(京都工芸繊維大学との産学連携)に関する技術指導 | 新現役データーベース登録のOBによる技術指導 |
2) 省エネ推進活動については次のような取り組みを行いました。
省エネ研究会(24名)を設置し、特定非営利活動法人京都地球温暖化防止府民会議の活動に協力して、中小企業の省エネ「みえる化」診断のほか京都府の施設38ヶ所(学校や警察署など)についても省エネ診断を実施しました。
<省エネ診断件数>
診断先 | 診断件数 |
---|---|
中小企業 | 23 件 |
京都府施設 | 38 件 |
<診断の一例>
診断先企業 | 提 案 内 容 | 電力費削減 (年間 %) |
省エネ効果 (万円/年) |
---|---|---|---|
自動車部品 | コンプレッサーへのインバーター後付と稼働台数制御 | 15 | 167 |
各種制御機器 | クリーンルームの循環ポンプのインバーター化 | 4 | 162 |
老人ホーム | 温水器の稼働を昼から夜へ | ピーク時電力のカットのみ | 145 |
オフィス用品製造販売 | コンプレッサーの2台稼働から1台稼働へ | 12 | 159 |
穀物倉庫 | 冷蔵倉庫の断熱 | データなし | 64 |
京都府施設 |
各施設を巡回調査した結果を以下の通り取り纏め報告した。 空調、照明について、細かな温度管理やインバーター機器への交換、デマンド計の設置などの運用改善と吸収式セントラル空調方式からガスヒートポンプ、電気ヒートポンプおよびLEDへの切り替え等を進めることにより、大幅な省エネ対策が可能である。 |
3) 東日本大震災復興支援のための現地調査を行いました。
2011年4月25日、26日に京都市経営者協会、(財)京都高度技術研究所、京都市産業観光局、NPO法人京都シニアベンチャークラブ連合会で6名の調査団を結成し東北の経済団体を中心に、今後の支援の方法や内容などについてヒアリングを行いました結果、仙台市産業振興事業団を京都の接点としてオール京都で東北支援を行うことになりました。
この調査結果が次の「被災企業支援サポーター事業」や「東日本大震災復興支援特別企画~手を繋ごう、杜の都と京の都~」の開催に繋がりました。
<ヒアリング先>
- 東北経済産業局
- 中小企業基盤整備機構
- 日本政策金融公庫
- 宮城経営者協会
- 住金中央信用金庫
- 仙台市産業振興事業団
- 福島県商工労働部
- 福島経営者協会
被災企業支援サポーター事業(財団法人 京都高度技術研究所からの受託事業)
当法人に所属する企業OBを被災企業支援サポーターとして被災地に派遣し、主としてものづくり企業の事業活動の再開、復興を目指す被災企業の多種多様なニーズを把握し、京都の経済団体や産業支援機関を通じて、経済団体や京都企業から被災企業に対して提供可能な支援に係わる提案と必要なマッチングならびに課題の解決に向けての調査訪問を行いました。
<訪問調査経緯>
訪問日 | 訪問先 | |
---|---|---|
第1回 | 2011年6月2日~3日 | (財)仙台市産業振興事業団 (社)みやぎ工業会宮城県産業 技術総合センター |
第2回 | 2011年7月27日~28日 | 「みやぎ広域取引商談会」 (財)仙台市産業振興事業団 |
第3回 | 2011年11月1日 | 仙台市産業振興事業団 |
第4回 | 2011年11月2日 | 全国イノベーションコーディネーターフォーラム in 仙台 |
またオムロンヘルスケア(株)様のご厚意の品を、当法人を通じて(有)介護施設「あお空」へ提供いたしました。
<提供した品物>
品 名 | 数 量 |
---|---|
家庭用体温計 | 20本 |
家庭用血圧計 | 10台 |
ハンディマッサージャー | 7台 |
大学シーズの活用支援事業(財団法人 京都高度技術研究所からの受託事業)
大学で研究され、論文発表されているものの中には中小企業のものづくりに活用できる技術に関するものが多くあるにもかかわらず、ベンチャーや中小企業の経営者の目に触れる機会が少なく、内容も難解なために技術活用にまで至っていないのが実情であります。
そこで、企業の経営者にも分かり易く解説を加えることで、商品開発や生産技術力の向上のための産学連携への機会を提供することを目的に、2011年度は京都工芸繊維大学の技術シーズをまとめた「2011知のシーズ集」より、地元中小企業で活用できる可能性の高いテーマを抽出し、解りやすく整理したうえで、「ベンチャー・中小企業のための技術シーズ集」を編集・発行しました。
編集・取り纏めに当たっては、論文を作成された先生との面談を数回実施し、内容の正確性を期すなどの手続きを経て合計50シーズを完成しました。
東日本大震災復興支援特別企画 ~手を繋ごう、杜の都と京の都~(京都市との共催)
2011年12月8日(木)午前10時から16時まで京都リサーチパーク東地区1号館4階ホールにて仙台モノづくり中小企業9社を招いて商談会をはじめ講演会などを次のプログラムで開催し、112名の参加者がありました。
- 開催挨拶:京都市 門川 大作 市長
- 挨拶:(財)仙台市産業振興事業団 那須野 正之 部長
- 講演「震災復興の大きな力」 講師:東北大学大学院 堀切川 一男 教授
- 講演「東日本大震災からの復旧・復興への道」講師:(株)吉岡 初谷 博 専務
- 展示商談会:仙台地域ものづくり中小企業9社の紹介
展示ブースにて仙台企業の産学連携による開発商品が展示され、すべらないスリッパなど即売や商談会を開催しました。
OB人材等支援人材活用のためのデーターベース構築事業(財団法人 日本立地センターからの受託事業)
全国の中小企業支援機関及び商工会議所に中小企業支援活動団体の有無の調査を行い、把握できた該当団体に対して企業OBデーターベースへの登録を呼びかけました。その結果最終的に62名の登録者によるデーターベース構築ができました。なおこの程度登録人数ではまだまだデーターベース活用という本来の目的には程遠いので、登録者の拡大に継続強化されるよう日本立地センターへ提案を行いました。